名古屋撮り鉄日記①~2014年2月の巻 [撮り鉄日記(首都圏以外私鉄)]

ご無沙汰しております。


まずは、本題に入る前に、先月の大雪で被害にあわれた方々に対し心よりお見舞いを申し上げます。





予想を上回る大雪から数日たった2月18日から19日にかけて、名古屋へ撮り鉄に行ってきました。

今回の撮り鉄の目的はこちら。

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(名鉄豊田線・日進駅で出発待ちの名古屋市営地下鉄3000系)



当日にTwitterでもお知らせしましたが、昨年から新型車両の投入で勇退が間近となった、名古屋市営地下鉄鶴舞線用3000系の最後の勇姿を撮るためです。

名古屋市営地下鉄3000系は、昭和52年、3号線(鶴舞線)用車両として登場しました。鶴舞線は名鉄犬山線の上小田井から伏見、八事を経て赤池に至る路線として計画、建設されました。上小田井では名鉄犬山線と、赤池では名鉄が新たに建設した「豊田新線」(現在は単純に豊田線と称されている)に乗り入れ、名鉄犬山線の新鵜沼から名鉄三河線の豊田市の間を地下鉄経由でダイレクトにつなぐ構想がありました。名古屋市営地下鉄では1号線(東山線)、2・4号線(名城線・名港線)ともに、当時の営団地下鉄(現・東京メトロ)銀座線とほぼ同様の規格が採用されており、集電方式も銀座線同様、第三軌から集電靴によって電気を取る方式(第三軌条方式)が採用されていました。しかし鶴舞線は上記のとおり名鉄と相互乗り入れをするため第三軌条方式は採用できず、名古屋市営地下鉄初の架線からパンタグラフを介して電気を取る架空電車線方式が採用されました。

今回はそんな経緯の下で活躍を続け、まもなく後継車両に道を譲り勇退する3000系電車と相互乗り入れ相手の名古屋鉄道の100系電車を悔いなく撮るための撮り鉄としました。

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(名鉄豊田線・日進駅に進入する名古屋市営地下鉄3000系 普通岩倉行き)


当日は東京駅7時00分発の東海道新幹線「のぞみ203号」で名古屋へ。N700系に初めて乗りました。私にとって最近の東海道新幹線には初代のぞみ用の300系車両の窮屈かつ乗り心地の悪さという、嫌なイメージが付きまとっており、今回のN700系もどんな乗り心地なのか正直不安でした。しかし乗ってみるとその不安はあっという間に払拭されました。あの300系の窮屈感や乗り心地の悪さが嘘のように改善されていたからです。

8時41分、時刻通りに名古屋駅に到着。駅構内のカフェでモーニングをしたあと、お隣の金山駅まで中央線で移動。中央線というと東京の人は東京都心と多摩地区を結ぶ路線を、大阪の人は地下鉄路線をイメージしがちだと思いますが、実は名古屋にも中央線は存在するのです。それも東京の中央線とちゃんとつながっているのです。ただし長野県の塩尻という駅で東京側と名古屋側に完全に分離されているので、中央線経由で東京と名古屋を結ぶ列車は1本もありません。名古屋駅を出発後約4分で金山駅に到着。ここで地下鉄名城線に乗り換えて鶴舞線に向かうことに。名古屋駅から地下鉄鶴舞線に行くには、名古屋駅から地下鉄東山線に乗り換えて伏見駅に出るか、中央線で鶴舞駅に出るのが最短のアクセス方法ですが、それでは面白味に欠ける。ならば少々時間がかかってもいいので、金山駅から名城線(新瑞橋駅先着の左回り)で八事駅に向かい、ここで鶴舞線に乗り換えて、豊田市まで撮影ポイントを見極めながら移動することにしました。まずは豊田市から三つ目の浄水駅にて。


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(名鉄豊田線・浄水駅に進入する、名鉄100系 普通上小田井行き)



名鉄からは6000系をベースとした地下鉄鶴舞線乗り入れ仕様車の100系が乗り入れ、三河線・豊田市駅から(法規上の豊田線は豊田市駅の一つ赤池寄りの梅坪駅が起点)から地下鉄鶴舞線を経て、犬山線・犬山駅(一部が回送で新鵜沼駅)まで運用されます。3000系の置き換えが決まった時は名鉄100系も終焉が近いのかと思ったのですが、こちらについては界磁添加励磁制御をVVVFインバータ制御に更新して延命されることになったようです。とはいえ、車体の痛みが結構目立っており、VVVFインバータ化するよりも、小牧線で活躍している300系のマイナーチェンジタイプに置き換えた方が良かったのでは…?と思いました。ここで撮影を終えた後は、黒笹駅に移動。日中の名鉄豊田線は赤池方面から三好ヶ丘駅と上豊田駅で上下列車が離合するようになっており、この2駅での撮影は避けるようにしました。慣れない土地での撮り鉄ではこういうリサーチも重要です。その黒笹駅では名鉄100系と今回の主役である名古屋市営地下鉄3000系と、その弟分にあたる3050系を撮影しました。まずは名鉄100系から。


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(黒笹駅に進入する名鉄100系 普通岩倉行き)



名鉄豊田線は名古屋市営地下鉄鶴舞線との相互乗り入れを前提に建設された路線で、こちらもTwitterに記したと思いますが、首都圏では東急田園都市線に運用形態がかなり似ており、一方で駅設備や旅客数は小田急多摩線に近いというイメージです。高速運転を実現させるため、踏切は一切なく、たとえ小さな歩道であっても立体交差となっています。写真の岩倉行きは名鉄豊田線~地下鉄鶴舞線~名鉄犬山線を走破する系統です。現在の地下鉄鶴舞線と名鉄犬山線・豊田線との直通運転の状態についてはここで説明すると長くなるので、割愛させていただきます。ウィキペディア等でご確認いただければと思います。続いては今回の主役でもある名古屋市営地下鉄の3000系を。


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(黒笹駅に進入する名古屋市営地下鉄3000系 普通上小田井行き)



ちょっとカメラを上向きにして構えたせいか、出来上がりがイマイチの状態。この日は豊田線への3000系の乗り入れがあまりなかったので、出来上がりをデジカメで確認した時は1本無駄にしてしまったな…という感じで少し落胆してしまいました。そして黒笹駅でのトリは3050系で。


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(黒笹駅に進入する名古屋市営地下鉄3050系 普通豊田市行き)



黒笹駅は豊田市方が直線区間で、赤池方がアウトカーブとなっているので、赤池方はあまりいい絵が描けないのでは?と思っていたのですが、そこは先入感を持ちやすい私の悪い癖で、それを断ち切る意味でも、敢えて赤池方でも構えてみました。結果は「挑戦してみて正解」でした。先入感というのは本当に恐ろしいものです。なお、この3050系は平成5年から平成6年にかけて、上小田井開業と名鉄犬山線乗り入れに伴う車両不足を補うため、桜通線6000系をベースに造られた車両です。ワンマン運転はしないので、運転台は向かって右側になり、正面の非常扉の位置も6000系とは逆になっています。

そして最後は黒笹駅からさらに一駅赤池方に移動して、米野木駅での撮影としました。米野木駅ではホームの赤池方で名古屋市営地下鉄側が3000系と3000系の後継車となるN3000系、そして名鉄100系を撮りました。まずは100系を撮影しながらピント合わせを。


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(米野木駅に進入する、名鉄100系 普通豊田市行き)



うん、だいたい1両目の車両が画面奥に位置している陸橋を完全に潜り抜けそうになるところでシャッターを押せば大丈夫かなと…。時刻はこの時点で15時00分を過ぎていたので、3000系を撮るのに、これ以上の失敗は許されません。そして名鉄100系の次にやってきたのはこの車両。


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(米野木駅に進入する、名古屋市営地下鉄N3000系による普通豊田市行き)



この車両こそが、地下鉄鶴舞線の次期エースとなるN3000系です。当初は3050系のマイナーチェンジ型で計画が進んでいましたが、2011年3月11日の東日本大震災で計画はいったん白紙となってしまいました。結局のところは3050系のマイナーチェンジ型では省電力があまり期待できないことからまったくの新型車両の開発・製作に至ることになりました。それがこのN3000系電車で、LEDを多用し省電力化を図っている点が特徴です。そして今回のトリは主役で締めくくることが出来ました。


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(米野木駅に進入する、名古屋市営地下鉄3000系による普通豊田市行き)



この列車を撮った時点で時刻は15時30分を過ぎていました。2月の後半とはいえ、まだ日の入りは早い方で、いい具合に西日が当たっていました。そしてヘッドライトはもちろんですが標識灯も力強さをさらに演出しており、この出来をデジカメで確認した時は思わずガッツポーズが出てしまいました。

そして、翌日は日進駅で冒頭の写真を撮りました。


今回の撮影で、3000系は悔いなく撮り納めることができました。そしてこれでもう名古屋に来る機会は当分ないだろうと思っていたのですが…。



帰京後、あるニュースでまたそう遠くないうちに名古屋に行くことになりそうだと確信しました。詳しくは明かせませんが(念のために記しておきますが、鉄分補給とはほぼ無縁のことです)、何のことかわかった方は6月頃、Twitter上で一緒に興奮しましょう!!



それでは、また!
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